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CAREER

介護職の年収相場|平均342万円と地域差100万円をどう読むか

介護士の平均年収342万円、正社員のボリュームゾーンは284〜347万円、地域差は東京389万円と青森289万円で100万円。派遣時給1,895円という数字も含め、求人票の提示額を判断するための基準線を整理します。

求人票に「月給25万円」と書かれていても、それが高いのか低いのかは判断できません。**判断には基準線が要ります。**介護職の年収・時給データを、雇用形態別・地域別に整理します。

データの前提

数値は求人ボックスが掲載求人情報から算出した給料データ(2026年9月時点)です。実際に支払われている賃金の統計ではなく、いま市場に出ている求人の提示条件の集計です。

転職を検討する立場では、こちらのほうが直接的な比較対象になります。

介護職の相場

項目介護士介護福祉士
平均年収342万円333万円
月給29万円28万円
初任給約23万円約23万円

**介護福祉士のほうが平均年収が低く見えますが、これは資格の価値を示すものではありません。**求人の母集団が異なるためです(施設形態・雇用形態の構成比が違います)。資格手当の有無は個々の求人票で確認してください。

平均より「ボリュームゾーン」を見る

介護士(正社員)の給与分布です。

項目金額
正社員のボリュームゾーン284〜347万円
給与幅(全体)284〜789万円

上限が下限の2.78倍あります。平均342万円という数字は、ボリュームゾーンの上端付近です。

つまり**「平均342万円」を基準に考えると、実態より高めの認識になります。**多くの求人は284〜347万円の帯にあります。

なお、別の調査(エッセンシャルワーカー採用研究所が求職者907件と求人データを分析)では、提示年収の中央値は329万円でした。算出方法が異なる2つのデータが、どちらも330万円前後を示しています。

雇用形態で時給が大きく変わる

雇用形態平均時給
派遣社員1,895円
アルバイト・パート1,243円

派遣の時給はパートの約1.5倍です。

この差は大きく見えますが、年収ベースでの比較が必要です。派遣は賞与・退職金の扱いが派遣会社の制度によるため、時給だけでは判断できません。

一方、時給1,895円で月160時間働けば月30.3万円になり、正社員のボリュームゾーン(284〜347万円=月23.7〜28.9万円相当)を上回ります。短期的な手取りでは派遣が有利になる場合があります。

なお、アルバイト・パート全体(介護以外を含む全職種)の募集時給は、2025年9月から2026年6月の約9か月間で4.02%上昇し、全国平均1,242円になりました。介護のパート時給1,243円は、ほぼ全職種平均と同水準です。

地域差は100万円

地域平均年収
最高:東京都389万円
最低:青森県289万円
差100万円

同じ職種で100万円の差があります。

ただしこれは生活コストを含まない比較です。家賃・物価を差し引くと実質的な差は縮みます。転居を検討する場合、額面ではなく可処分所得で比較してください。

提示額を判断する手順

求人票の金額を見たとき、次の順で確認します。

1. ボリュームゾーンのどこか

284〜347万円のどこに位置するかを見ます。下限付近なら、その理由(未経験・無資格・地域・施設形態)を確認します。

2. 地域相場と照合する

東京389万円、青森289万円という幅があります。**全国平均と比較しても意味がありません。**勤務地の相場と比べてください。

3. 内訳を確認する

「月給25万円」の中身が問題です。

  • 基本給はいくらか
  • 夜勤手当は何回分が含まれているか
  • 処遇改善加算の扱いはどうなっているか
  • 賞与の実績は何か月分か

**夜勤回数を前提にした月給表示は珍しくありません。**夜勤が減ると収入も減ります。

4. 上限側を確認する

給与幅の上限は789万円です。この帯に到達する道筋があるかを確認します。管理者・サービス提供責任者・ケアマネジャーといった役割への昇格ルートが示されているかどうかです。

年収を上げる現実的な道筋

給与幅284〜789万円のどこに動けるかは、次の要素で決まります。

要素内容
資格初任者研修 → 実務者研修 → 介護福祉士 → ケアマネジャー
役割一般職 → リーダー → サービス提供責任者 → 管理者
施設形態施設ごとに給与テーブルが異なる
夜勤の有無夜勤手当の有無で年収が変わる
地域最大100万円の差

転職理由の最上位は「労働条件」で、給与・年収への不満が中心というデータがあります。裏を返せば、条件が改善すれば動く理由がなくなるということでもあります。

交渉するときの材料

介護の求職者は68.4%が経験者で、年齢中央値は47歳です。経験者は選ばれる側ではなく、条件を比較できる側にいます。

交渉に使えるのは次の材料です。

  • 勤務地の地域相場(全国平均ではなく)
  • 保有資格と実務年数
  • 夜勤の可否(人手が不足している時間帯)
  • 他社の提示額(複数社に登録している場合)

自分で交渉するのが難しい場合、条件交渉を代行するエージェントを使う方法もあります。

まとめ

  • 介護士の平均年収342万円、月給29万円、初任給約23万円(求人ボックス・2026年9月算出)
  • **平均より重要なのはボリュームゾーン284〜347万円。**別調査の提示年収中央値329万円ともほぼ一致
  • 給与幅は284〜789万円で2.78倍の開き。上限側は役割と資格で決まる
  • **派遣の平均時給1,895円はパート1,243円の約1.5倍。**ただし賞与・退職金を含めた年収で比較する
  • 地域差は東京389万円と青森289万円で100万円。可処分所得で比較する
  • 提示額は「ボリュームゾーン内の位置 → 地域相場 → 内訳 → 上限への道筋」の順で確認する
  • **夜勤回数を前提にした月給表示に注意。**夜勤が減れば収入も減る

出典・参考資料

  1. 介護士の仕事の年収・時給(給料ナビ) (求人ボックス)
  2. 介護福祉士の仕事の年収・時給(給料ナビ) (求人ボックス)
  3. 介護職の採用市場レポート (エッセンシャルワーカー採用研究所(プレックス))
  4. 最低賃金改定後の影響レポート(募集時給の推移) (HRog(フロッグ))

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